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弁護士法人キャストグローバル東京事務所(担当弁護士 水内麻起子)
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カリフォルニア州では、離婚の際の財産分与において、夫婦共有財産(community property)の考え方が採用されています。そこで、ここでは、夫婦共有財産についてご説明いたします。
カリフォルニア州の離婚については、別のページをご覧ください。
夫婦共有財産(Community Property 略してCP))は、アメリカの9の州で採用されています。
アリゾナ州
カリフォルニア州
アイダホ州
ルイジアナ州
ネバタ州
ニューメキシコ州
テキサス州
ワシントン州
ウィスコンシン州
カリフォルニア(略してCA)は、そのうちの1つです。
CAでは、婚姻中に得た財産は、夫婦共有財産(CP)であると推定されます。
そこで、たとえば、婚姻中に得た給料で購入した車は、CPと推定されます。給料は、妻か夫だけが得たものであったとしてもです。
また、婚姻中に借入した資金や、その資金により購入した財産は、夫婦共有財産(CP)であると推定されます。そこで、たとえば、家を購入するために借り入れた住宅ローンは、CPと推定されます。
これに対して、特有財産(Separate Property 略してSP)という財産があります。
特有財産(SP)は、
① 婚姻前に夫婦の一方が得た財産
② 婚姻中に夫婦の一方が贈与、遺言、相続により得た財産
③ 特有財産(SP)から得られた賃料、利益など
です。
夫婦共有財産(CP)は、離婚、相続の場面で問題となります。
永続的な別離(Permanent Separation)により婚姻における経済的な夫婦の共有は終了します。その後に得られた財産は、SPとなります。
永続的な別離は、夫婦が物理的に別居し、少なくとも一方が婚姻上の関係を復活する意思がない場合を言います。
退職金や、預金などについては、一部がCP(夫婦共有財産)で、一部がSP(特有財産)というがあります。
また、たとえば、住宅の購入にあたり、頭金は、婚姻前の妻の預金から支払い、残りは、婚姻後に、夫婦の共有財産である預金から支払ったとします。この場合、住宅について、頭金の部分については、SPとなり、残りの部分については、CPとなります。
退職金については、婚姻前から仕事をしている場合、婚姻前に仕事をした部分については、SPとなり、婚姻後に仕事をしていた部分については、CPとなります。婚姻による経済的な財産が終了した後の部分については、SPとなります。
夫婦共同名義の財産は、書面による合意がない限り、CPと推定されます。
離婚にあたり、CPの取得、改良に貢献した配偶者は、その分について払い戻しを受けることができます
CPとSPについて、法定の制度と異なる契約をしたい場合には、婚前契約(Prenuptial agreements)をすることが必要になります。
婚前契約においては、当事者は、それぞれの財産についての取り決めと扶養義務の制限ができます。
婚前契約が成立するためには、以下の要件が必要になります。
① 婚前契約は書面で行う必要があり、両当事者が署名することが必要です。
② 婚前契約が任意のものでない場合には、婚前契約は、執行できません。
そして、以下の場合に該当しない場合には、任意ではないとみなされます(以下の要件をみたした場合に、任意であると考えられます)
ⅰ 契約書に署名した際に、独立の弁護士により代理されていたか、あるいは独立の代理人を得るようにアドバイスされ、別に放棄することを記載した場合
ⅱ 署名をするカレンダーでの7日前に、契約について提示され、独立した代理人を得るようにアドバイスされた場合
ⅲ 書面により、堪能な言語により放棄する条件と権利について書面で十分に情報提供された場合
ⅳ 強要、詐欺、不当な影響によるものではなく、判断能力がない場合でない場合
v 良心に反する場合でない(unconscionable)場合
婚姻中(婚姻における経済的な共有が終了するまで)、夫婦共有財産(CP)について、妻も夫もCPについて管理、支配する権限があります。配偶者は単独で、CPを売買でき、債務を負うことができます。
それぞれの配偶者は、CPの管理と支配について最も高い誠実さと公平さ(highest good faith and fair dealing)により行動することが求められます。
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